先生は、どんな依頼者の事件でも、引き受けてくれるのですか?
私にとっての初めての修習生であったryuくんが、和光の研修所に旅だって行きました。とても常識的な好青年で、法律家としての素養も急激にアップしていたので、間違いなく立派な弁護士となっていくでしょう。
先日は、事務局Mさんから、突然「先生、おめでとうございます」と声をかけられました。一体何のことだか分からずいると、「事務所2周年」とのことです。
1周年の時は、やたらと長く感じられ、感慨深かったのですが、2周年の今年は慌ただしいさなかで、すっかり失念していました。ささやかなお祝いは、後日開催しましょう。
1年近く争った裁判が解決し、お客さんから「先生は、もし依頼されたのが相手の方だったとしても、依頼を受けましたか」という難しい質問を受けました。
やはり、依頼者にとって弁護士は誰でもいいというわけにはいかないように、私も引き受けられない事件や依頼者があります。
①弁護士に対して、嘘をついたり、隠し事をする場合
→相手方が出した証拠により嘘がばれたりすると裁判官の心証は最悪です。まずは正直に弁護士に話をしてくれないと、方針も立てられません。
②無理なことを要求する場合
→どんなに腕の良い弁護士でも、勝てない事件はあります。自らの落ち度を認めず「先生の力で何とかして下さい」といわれても、「期待に応えられません」というしかありません。
③弁護士費用を払ってくれない場合
→仕事として依頼を受ける以上、当然と思います。
④弁護士の話を聞いてくれない場合
→「交渉か、裁判か」とか、「判決か、和解か」など、いろいろな提案をします。弁護士は、依頼者の最大の利益のために話をするのですから、まずは弁護士が何を考えて提案しているのか話を聞いて下さい。話を聞かず感情的に却下されると悲しくなります。
弁護士と依頼者といっても、人と人とのつながりですから、「信頼関係」を築けるかというのがポイントです。信頼関係の上で仕事が出来て、解決したときに「おかげさまで、ありがとうございました」といわれるのが、最大の喜びです。