「がん患者」 鳥越俊太郎 (講談社) ★★★★
人は100%の確率で死に至る。そして、日本人の3分の1はがんで死ぬ。
頭ではわかっているこの現実、誰もが多かれ少なかれ関心のある分野ではなかろうか。
ジャーナリストである鳥越俊太郎氏が大腸がんであることを告白し、「取材者・鳥越」が「がん患者・鳥越」を客観的に観察するという本著。とても分かりやすく、論理的である。
最悪の状況であるステージⅣと診断されながら元気に生活するがん患者の実態をリポートし、同じ立場のがん患者を勇気づけたいという趣旨の下に書き始めたようであるが現実は厳しい。
大腸切除手術の後も、肺と肝臓に転移が見つかり合計4度の手術。現在も転移の疑いは拭えず、常に不安を感じながらの日々のようだ。
現役がん患者から元がん患者への道のりは険しい。
もっとも、人は100%の確率で死に至る。
今日をどう生きるか、それが大切だ。
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