未来創造弁護士法人

横浜(本店)と藤沢(支店)にある法律事務所で日々奮闘する弁護士とスタッフが、気の向いたときや機嫌のいいときに更新する事務所日記です。

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ベンセン!

ベンセン(弁選)とは、弁護人選任届のこと。国選弁護人の場合、裁判所から「弁護人選任命令」が出るのですが、私選の場合は、弁護人に就任したことを捜査機関や裁判所に知らせるために、この弁選を提出します。

弁選は、書式(弁護士の氏名、事務所名等が記載されている。)に、弁護士の職印を押し、被疑者や被告人本人に住所と氏名、指印(左の人差し指)を記入押印してもらい、その下に、拘置施設の担当者(留置場のおまわりさん等)の指印証明(被疑者・被告人本人の指印に間違いないという証明)を記載してもらったものです。

書式があるため、あまり深く考えたことはなかったのですが、刑事訴訟規則をみてみたら面白いことが分かりました。

①刑事訴訟規則17条では、「公訴の提起前にした弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を当該被擬事件を取り扱う検察官又は司法警察員に差し出した場合に限り、第1審においてもその効力を有する。」となっています。起訴後もそのまま弁護人になる場合でも、弁選に被疑者と弁護人の「署名」(手書き)があれば出し直す必要はないですよ、ということですね。

②同規則18条では、「公訴の提起後における弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を差し出してこれをしなければならない。」となっています。起訴後から弁護人になる場合にも、弁選には被告人と弁護人の「署名」が必要ですよ、ということですね。

③もっとも、同規則60条の2第2項2号では、弁護人が裁判所(裁判官)に対して提出する届出書類に署名押印する場合は、「署名押印に代えて記名押印することができる。」となっています。つまり、裁判所に弁選を出す場合は、弁護士名は「署名」ではなく、「記名」(印字されたもの)でいいよ、ということです。

①~③を総合すると、裁判所に提出する弁選には弁護人の「署名」はいらないし、捜査機関に提出する場合も同じだけど、捜査機関に提出した弁選が弁護人の「記名」だった場合は、公訴提起後に改めて裁判所に弁選を出してね。この新たに出してもらう弁選も弁護人の「記名」でいいよ。ということになります。

結局、二度手間になることは別として、弁護人の「署名」はなくて良いみたいです。

この辺のことは新人弁護士向けのマニュアルにも書いてないと思います(笑)。

(兄弟子)