未来創造弁護士法人

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【第87回SUC三谷会】 民法改正 その8

こんにちは。岩﨑です。

SUC三谷会、今回から新メンバーが加入しました!

お酒とマラソンがお好きだそうで、これからが楽しみです。

 

民法改正の8回目。

定型約款、解除、危険負担、売買、贈与、消費貸借について学びました。

 

定型約款

・定型約款とは、①定型取引(ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引であって、その内容の全部または一部が画一的であることがその双方にとって合理的なもの。)において、②契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体をいう。

・定型約款の内容を契約内容とする旨の合意をしたとき、または、定型約款を準備した者が予め定型約款を契約内容とする旨を相手方に表示したときは、定型約款の内容が契約内容になる。

・相手方の一般の利益に適合するとき、または、契約をした目的に反せず合理的なときは、個別に相手方と合意しなくても定型約款を変更することにより契約内容を変更できる。

・現状で「約款」と呼ばれているものすべてが定型約款に当てはまるわけではなく、事業者間取引に用いられる約款や契約書のひな型は、定型約款には含まれない。

 

解除

・解除の要件として、債務者の帰責事由は不要となる。

債務不履行により契約の目的を達成できないときは無催告で解除ができ、全部解除できる場合と一部のみ解除できる場合がある。

・原状回復義務の内容として使用利益の返還を含むかについては、明文化は見送られ、従来通り解釈に委ねられている。

 

危険負担

・現行法で批判の多かった債権者主義の規定を削除。

・債務者主義の規定は存続させる一方、債権者が自己の債務を免れさせるために常に解除の意思表示をしなければならないとするのは煩雑なので、危険負担は履行拒絶権として扱い、自己の債務を消滅させたい債権者は契約解除をする必要がある。

 

売買

・法定責任と考えられている瑕疵担保責任をなくし、契約の内容に適合しない(契約不適合)ことについての債務不履行責任(契約責任)に統一する。

・損害賠償請求権については契約不適合責任について特に規定を置かず、一般的な債務不履行に関する415条が適用される。

・完全履行請求権としての追完請求権を明記し、目的物の修補、代替物の引渡し、不足分の引渡しを請求できるようにする。追完請求権は特則であり、無過失責任である。

・履行の追完の催告をしても履行の追完がないときは、二次的な救済策として代金減額請求権が認められる。

・契約の解除については売主の帰責事由は不要(前記の通り。)

 

贈与

・現行法では贈与者は担保責任を負わないと規定されているが、新法では贈与者は贈与の目的である物又は権利を、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し又は移転することを約したものと推定する、という引渡義務等が明記された。

 

消費貸借

・解釈上認められていた諾成的消費貸借が明文化された。ただし、書面(電磁的記録を含む。)ですることを要する。