未来創造弁護士法人

横浜(本店)と藤沢(支店)にある法律事務所で日々奮闘する弁護士とスタッフが、気の向いたときや機嫌のいいときに更新する事務所日記です。

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【第44回SUC三谷会】 平成25年度重要判例研究

suc44第44回を迎えたSUC三谷会は、2ndステージに入りました。

中国法弁護士を含め、5人の新たな向上心あふれるメンバーを加え、一気に総勢12人の仲間で切磋琢磨することになりました。

今回は平成25年度の重要判例研究。 やはり、最新判例のキャッチアップの重要性を再認識しました。

この会が今後どのように成長飛躍していくか、楽しみです。

うっかり勉強会の写真を撮り忘れ、懇親会風景となってしまいました(笑)

(平成25年6月25日)

平成25年度重要判例解説 (ジュリスト臨時増刊2014年4月1466号)

憲法】 4 民法900条4号但書前段と憲法14条1項 (民法14と同一) ◎非嫡出子の相続分違憲決定 平成七年決定〔最大決平7・7・5民集四九-七-一七八九〕以後、法制審議会における相続分平等化等を内容とする答申、わが国における婚姻、家族生活、親子関係における実態の変化や国民意識の多様化等、国内的、国際的な環境の変化が著しく、相続分平等化を促す事情が多く生じ、嫡出子と非嫡出子とを区別して取り扱わないことが公的な場面において一般化しつつあることを考慮すれば、本件の相続開始時においては、法律婚を尊重するとの本件規定の立法目的と嫡出子と非嫡出子の相続分を区別することが合理的に関連するとはいえず、このような区別を放置することは、立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えている。(最大決平25・9・4)

行政法】 2 全国消費実態調査情報を記載した準文書の民訴法220条4号ロ該当性 ◎全国消費実態調査の調査情報を記録した準文書は、二三一条において準用する本号ロに該当する。(最決平25・4・19裁判所時報1578-13) (文書に準ずる物件への準用) 第二百三十一条  この節の規定は、図面、写真、録音テープ、ビデオテープその他の情報を表すために作成された物件で文書でないものについて準用する。 (文書提出義務) 第二百二十条  次に掲げる場合には、文書の所持者は、その提出を拒むことができない。 一  当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき。 二  挙証者が文書の所持者に対しその引渡し又は閲覧を求めることができるとき。 三  文書が挙証者の利益のために作成され、又は挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成されたとき。 四  前三号に掲げる場合のほか、文書が次に掲げるもののいずれにも該当しないとき。 イ 文書の所持者又は文書の所持者と第百九十六条各号に掲げる関係を有する者についての同条に規定する事項が記載されている文書 ロ 公務員の職務上の秘密に関する文書でその提出により公共の利益を害し、又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるもの ハ 第百九十七条第一項第二号に規定する事実又は同項第三号に規定する事項で、黙秘の義務が免除されていないものが記載されている文書 ニ 専ら文書の所持者の利用に供するための文書(国又は地方公共団体が所持する文書にあっては、公務員が組織的に用いるものを除く。) ホ 刑事事件に係る訴訟に関する書類若しくは少年の保護事件の記録又はこれらの事件において押収されている文書

9 臨時特例企業税条例の適法性 ◎神奈川県臨時特例企業税通知処分取消等請求事件 憲法は、普通地方公共団体の課税権の具体的内容について規定しておらず、普通地方公共団体の組織および運営に関する事項は法律でこれを定めるものとし(九二条)、普通地方公共団体は法律の範囲内で条例を制定することができるものとしていること(九四条)、さらに、租税の賦課については国民の税負担全体の程度や国と地方の間ないし普通地方公共団体相互間の財源の配分等の観点からの調整が必要であることに照らせば、普通地方公共団体が課することができる租税の税目、課税客体、課税標準、税率その他の事項については、憲法上、租税法律主義(本条)の原則の下で、法律において地方自治の本旨を踏まえてその準則を定めることが予定されており、これらの事項について法律において準則が定められた場合には、普通地方公共団体の課税権は、これに従ってその範囲内で行使されなければならない(資本金等が一定額以上の法人の事業活動に対し道府県法定外普通税として臨時特例企業税を課すことを定める神奈川県臨時特例企業税条例は地方税法七二条の二三第一項本文の規定と矛盾抵触し違法)。(最判平25・3・21裁判所時報1576-2)

11 国公法・人事院規則に禁止された「政党の機関誌配布」等の範囲 ◎社会保険庁職員事件 国家公務員法一〇二条一項の文言、趣旨、目的や規制される政治活動の自由の重要性に加え、同項の規定が刑罰法規の構成要件となることを考慮すると、同項にいう「政治的行為」とは、公務員の職務の政治的中立性を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず、現実的に起こりうるものとして実質的に認められるものを指し、同項はそのような行為の類型の具体的な定めを人事院規則に委任したものと解するのが相当である。公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるかどうかは、当該公務員の地位、その職務の内容や権限等、当該公務員がした行為の性質、態様、目的、内容等の諸般の事情を総合して判断するのが相当である。本件罰則規定は、不明確なものとも、過度に広汎な規制であるともいえないから、本条一項、三一条に違反するものではない。本件配布行為は、管理職的地位になく、その職務の内容や権限に裁量の余地のない公務員によって職務と全く無関係に、公務員により組織される団体の活動としての性格もなく行われたものであり、公務員による行為と認識しうる態様で行われたものでもないから、公務員の職務の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるものとはいえず、本件罰則規定の構成要件に該当しない。(最判平24・12・7刑集66-12-1337) ◎厚生労働省職員事件 国家公務員法一〇二条一項が人事院規則に委任しているのは、公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められる政治的行為の行為類型を規制の対象として具体的に定めることであるから、同項が懲戒処分の対象と刑罰の対象とでことさらに区別することなく規制の対象となる政治的行為の定めを人事院規則に委任しているからといって、憲法上禁止される白紙委任には当たらないことは明らかである。なお、このような禁止行為が刑罰を含む規制であることをもって直ちに必要かつ合理的なものであることが否定されるものではなく、本件罰則規定は本条一項、一五条、一九条、三一条、四一条、七三条六号に違反するものではない。国家公務員法一〇八条の二第三項但書所定の管理職員等に当たる被告人による本件配布行為が、公務員による行為と認識しうる態様ではなかったことなどの事情を考慮しても、本件配布行為には、公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められ、本件配布行為は本件罰則規定の構成要件に該当するというべきである。(最判平24・12・7刑集66-12-1722) ◎厚生労働省職員事件 国家公務員法一〇二条一項が人事院規則に委任しているのは、公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められる政治的行為の行為類型を規制の対象として具体的に定めることであるから、同項が懲戒処分の対象と刑罰の対象とでことさらに区別することなく規制の対象となる政治的行為の定めを人事院規則に委任しているからといって、憲法上禁止される白紙委任に当たらない。(最判平24・12・7民集66-12-1722) (政治的行為の制限) 第百二条  職員は、政党又は政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法を以てするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除く外、人事院規則で定める政治的行為をしてはならない。 ○2  職員は、公選による公職の候補者となることができない。 ○3  職員は、政党その他の政治的団体の役員、政治的顧問、その他これらと同様な役割をもつ構成員となることができない。

民法】 2 明示的一部請求の訴えの提起と残部についての裁判上の催告としての消滅時効の中断 ◎数量的に可分な債権の一部についてのみ判決を求める旨を明示した訴えに係る訴訟において、債権の一部が消滅している旨の抗弁に理由があると判断されたため、判決において上記債権の総額の認定がされたとしても、当該訴えの提起は、残部について、裁判上の請求に準ずるものとして消滅時効の中断の効力を生ずるものではない。  数量的に可分な債権の一部についてのみ判決を求める旨を明示して訴えが提起された場合、債権者が将来にわたって残部をおよそ請求しない旨の意思を明らかにしているなど、残部につき権利行使の意思が継続的に表示されているとはいえない特段の事情のない限り、当該訴えの提起は、残部について、裁判上の催告として消滅時効の中断の効力を生じ、債権者は、当該訴えに係る訴訟の終了後6カ月以内に民法153条所定の措置を講ずることにより、残部について消滅時効を確定的に中断することができる。  消滅時効期間が経過した後、その経過前にした催告から6カ月以内に再び催告をしても、第1の催告から6カ月以内に民法153条所定の措置を講じなかった以上は、第1の催告から6カ月を経過することにより、消滅時効が完成し、この理は、第2の催告が数量的に可分な債権の一部についてのみ判決を求める旨を明示して訴えが提起されたことによる裁判上の催告であっても異ならない。

3 主たる債務を相続した保証人による保証債務の弁済と主たる債務の消滅時効の中断 ◎保証人が主たる債務を相続したことを知りながら保証債務の弁済をした場合,当該弁済は,特段の事情のない限り,主たる債務者による承認として当該主たる債務の消滅時効を中断する効力を有する。

4 承役地の担保不動産競売における買受人に対する通行地役権の主張 ◎通行地役権の承役地が担保不動産競売により売却された場合において、最先順位の抵当権の設定時に、既に設定されている通行地役権に係る承役地が要役地の所有者によって継続的に通路として使用されていることがその位置、形状、構造等の物理的状況から客観的に明らかであり、かつ、上記抵当権の抵当権者がそのことを認識していたかまたは認識することが可能であったときは、通行地役権者は、特段の事情がない限り、登記がなくとも、買受人に対し、当該通行地役権を主張することができる。 ※背信的悪意者論の範疇に入らない

6 相殺適状と受働債権の弁済期の現実の到来の要否 ◎ 既に弁済期にある自働債権と弁済期の定めのある受働債権とが相殺適状にあるというためには、受働債権につき、期限の利益を放棄することができるというだけではなく、期限の利益の放棄または喪失等により、その弁済期が現実に到来していることを要する。  時効によって消滅した債権を自働債権とする相殺をするためには、消滅時効が援用された自働債権は、その消滅時効期間が経過する以前に受働債権と相殺適状にあったことを要する。

8 債務整理を受任した弁護士の委任契約上の説明義務 ◎債務整理に係る法律事務を受任した弁護士が,当該債務整理について,特定の債権者に対する残元本債務をそのまま放置して当該債務に係る債権の消滅時効の完成を待つ方針を採る場合において,上記方針は,債務整理の最終的な解決が遅延するという不利益があるほか,上記債権者から提訴される可能性を残し,一旦提訴されると法定利率を超える高い利率による遅延損害金も含めた敗訴判決を受ける公算が高いというリスクを伴うものである上,回収した過払金を用いて上記債権者に対する残債務を弁済する方法によって最終的な解決を図ることも現実的な選択肢として十分に考えられたなど判示の事情の下では,上記弁護士は,委任契約に基づく善管注意義務の一環として,委任者に対し,上記方針に伴う上記の不利益やリスクを説明するとともに,上記選択肢があることも説明すべき義務を負う。

13 非監護親と子の面会交流に関する審判に基づく監護親に対する間接強制民事訴訟法13と同一) ◎審判において、面会交流の日時または頻度、各回の面会交流時間の長さ、子の引渡しの方法等が具体的に定められているなど監護親がすべき給付の特定に欠けるところがない場合は、間接強制できる。(最決平25・3・28裁判所時報1577-4)

【商法】 1 株主名簿閲覧謄写請求と拒絶事由 ◎公開買付けの勧誘の目的で株主が誰であるかを確認することは、本条三項一号の「株主の権利の確保又は行使に関する調査」に該当する。(東京地決平24・12・21金融商事1408-52) →閲覧謄写を認める (株主名簿の備置き及び閲覧等) 第125条 株式会社は、株主名簿をその本店(株主名簿管理人がある場合にあっては、その営業所)に備え置かなければならない。 2 株主及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。 一 株主名簿が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求 二 株主名簿が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求 3 株式会社は、前項の請求があったときは、次のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。 一 当該請求を行う株主又は債権者(以下この項において「請求者」という。)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。 二 請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。 三 請求者が当該株式会社の業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき。 四 請求者が株主名簿の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。 五 請求者が、過去2年以内において、株主名簿の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。 4 株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該株式会社の株主名簿について第2項各号に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。 5 前項の親会社社員について第3項各号のいずれかに規定する事由があるときは、裁判所は、前項の許可をすることができない。

民事訴訟法】 10 債務者の代理人弁護士から債権者一般への債務整理介入通知の送付と「支払いの停止」 ◎債務者の代理人である弁護士が債権者一般に対して債務整理開始通知を送付した行為は本条一項一号イおよび三項の「支払の停止」に当たる。(最判平24・10・19判時2169-9) (特定の債権者に対する担保の供与等の否認) 第百六十二条  次に掲げる行為(既存の債務についてされた担保の供与又は債務の消滅に関する行為に限る。)は、破産手続開始後、破産財団のために否認することができる。 一  破産者が支払不能になった後又は破産手続開始の申立てがあった後にした行為。ただし、債権者が、その行為の当時、次のイ又はロに掲げる区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実を知っていた場合に限る。 イ 当該行為が支払不能になった後にされたものである場合 支払不能であったこと又は支払の停止があったこと。 ロ 当該行為が破産手続開始の申立てがあった後にされたものである場合 破産手続開始の申立てがあったこと。 二  破産者の義務に属せず、又はその時期が破産者の義務に属しない行為であって、支払不能になる前三十日以内にされたもの。ただし、債権者がその行為の当時他の破産債権者を害する事実を知らなかったときは、この限りでない。 2  前項第一号の規定の適用については、次に掲げる場合には、債権者は、同号に掲げる行為の当時、同号イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実(同号イに掲げる場合にあっては、支払不能であったこと及び支払の停止があったこと)を知っていたものと推定する。 一  債権者が前条第二項各号に掲げる者のいずれかである場合 二  前項第一号に掲げる行為が破産者の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が破産者の義務に属しないものである場合 3  第一項各号の規定の適用については、支払の停止(破産手続開始の申立て前一年以内のものに限る。)があった後は、支払不能であったものと推定する。

【刑法】 3 車両の発進を了解し、同乗し運転を黙認し続けた行為と危険運転致死傷幇助罪 ◎同じ運送会社の後輩である正犯者が、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態であることを認識しながら、同乗者の先輩らが車両の発進を了解して運転を黙認し続けたため、走行中に死傷事故を起こした場合、共犯者の了解とこれに続く黙認が正犯者の運転意思をより強固なものにした以上、危険運転致死傷幇助罪が成立する。(最決平25・4・15裁判所時報1578-19)

労働法】 2 定年後の継続雇用制度における雇用関係の成否 ◎継続雇用制度(高年齢者雇用安定法9条1項2号)における継続雇用基準(同条2項。本件においては,在職中の業務実態および業務能力にかかる査定等)を満たしていた被上告人Xが,定年後に締結した嘱託雇用契約の終了後も雇用が継続されるものと期待することには合理的な理由があると認められ,上告人Y社において再雇用をすることなく嘱託雇用契約の終期の到来によりXの雇用が終了したものとすることは,客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められないものといわざるを得ない  Y社とXとの間に,嘱託雇用契約終了後も継続雇用規程に基づき再雇用されたのと同様の雇用関係が存続しているものとみるのが相当であり,その期限や賃金,労働時間等の労働条件については継続雇用規程の定めに従うことになる (高年齢者雇用確保措置) 第九条  定年(六十五歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、その雇用する高年齢者の六十五歳までの安定した雇用を確保するため、次の各号に掲げる措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)のいずれかを講じなければならない。 一  当該定年の引上げ 二  継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。)の導入 三  当該定年の定めの廃止 2  継続雇用制度には、事業主が、特殊関係事業主(当該事業主の経営を実質的に支配することが可能となる関係にある事業主その他の当該事業主と特殊の関係のある事業主として厚生労働省令で定める事業主をいう。以下この項において同じ。)との間で、当該事業主の雇用する高年齢者であつてその定年後に雇用されることを希望するものをその定年後に当該特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の雇用を確保する制度が含まれるものとする。 3  厚生労働大臣は、第一項の事業主が講ずべき高年齢者雇用確保措置の実施及び運用(心身の故障のため業務の遂行に堪えない者等の継続雇用制度における取扱いを含む。)に関する指針(次項において「指針」という。)を定めるものとする。 4  第六条第三項及び第四項の規定は、指針の策定及び変更について準用する。

4 私生活上の非違行為を理由とする退職金不支給の当否 ◎非違行為発覚後の合意退職の場合であっても,任命責任者が辞職を承認するか否かを判断するまでに事案の審査を了することができなかった場合には,辞職を承認したからといって,懲戒解雇または諭旨解雇に該当しないと認められたとはいえず,控訴人(一審被告)Y社は,懲戒処分についての判断を留保したうえで,被控訴人(一審原告)Xの辞職を承認するとの判断をしたものと認めるのが相当とされた  本件不支給規定によって,退職手当を不支給ないし制限することができるのは,労働者のそれまでの勤続の功労を抹消ないし減殺してしまうほどの著しく信義に反する行為があった場合に限られるとされた  職場外での強制わいせつ致傷事件で有罪判決を受け,合意退職したXが退職金を請求した事案で,本件非違行為が私生活上の非行であること,被害者との間では示談が成立して民事上,道義上の責任については解決済みであること,Y社が被害者との関係で使用者責任を問われるものではなかったこと,Xが管理職ではなかったこと等の事情を総合的に考慮して,退職金額の7割を減額した額の支払いが認められた