未来創造弁護士法人

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設問14 (12月4日検討予定)

消滅時効の中断とは何か、どのような場合に中断するか説明しなさい。

Yに対し1億円の債権を有するXは、消滅時効があと1年に迫っていたこともあり、支払をしないYに対して裁判を起こすことにしたが、Yにはいまやあまり資産がなく、勝訴しても500万円くらいしか回収できないであろうと考えていた。裁判をするには訴額に応じて印紙を貼らなければならず、1億円の訴訟では印紙代がもったいないと考えたXは、結局1億円の債権のうち1000万円を支払えという請求をして、勝訴判決を得た。

その後3年たって、XはYが時価2億円の資産を隠し持っていたことを知り、1億円の支払いを請求したところ、Yは9000万円は時効で消滅したと主張するに至った。Yの主張は正しいか。

時効の「援用」とは何か。時効の効果は期間の経過によって発生するのか、援用を待って発生するのかについて、学説の対立を説明しなさい。

4 援用権者の範囲

(1)

YはXから借金をし、Yの知人Zがその連帯保証人(主債務者Yが支払わないとき代わりに支払う義務を負う)となった。やがて10年が経ちYの債務に時効が完成したがYは援用していなかった。XがZに支払いを請求した場合、ZはYの意向とは関係なくYの債務の時効を援用できるか。

(2)

Zが保証人ではなく、Yのために自ら所有する不動産にXを権利者とする抵当権を設定した物上保証人であった場合はどうか。

(3)

(1)の事例で、Y自らが所有する不動産についてXを権利者として抵当権を設定したが、その抵当権を抹消しないまま不動産をPに売却した。この場合のPはどうか。

(4)

Rの所有する土地(時価5000万円)には、甲が1番抵当権として被担保債権額4000万円の登記をしており、続いて乙が2番抵当権として被担保債権額3000万円の設定を受けてその旨登記している。乙はこのままでは全額の弁済が受けられないが、甲の債権が時効消滅していれば、自分が繰り上がって1番抵当権者となり、全額の弁済が受けられると考えた。この場合乙は甲の債権の時効消滅を援用できるか。

材木商Yは、Xから借金をした。Xの債権は、商事債権として5年の消滅時効にかかる(商法522条)が、弁済期から6年が経過した後、Xからの請求に対してYは、「利息を免除してくれれば、元本は分割して弁済する」旨書面で返答した。しかしXがこれに応じず裁判となったので、Yは債務の時効消滅を主張した。

Xは、Yが時効完成後に分割弁済の意思を表示したので時効の利益の放棄(146条)であると主張した。Yは、自分が分割弁済を申し出たときは時効が完成していることを知らなかったのであり、放棄する権利の存在を知らない以上放棄する意思があるはずもないし、時効の完成を知っていれば時効の利益を放棄することなど考えられないと応じた。Yの時効援用は認められるか。

【ヒント】

最判昭和34年2月20日 民集13-2-209

最判昭和61年3月17日 民集40-2-420

大判大正4年7月13日 民録21-1387

最判昭和42年10月27日 民集21-8-2110

最判昭和48年12月14日 民集27-11-1586

最判平成11年10月21日 民集53-7-1190

最判昭和41年4月20日 民集20-4-702