視点を変えてみると
先日、ベビーカーを押した子連れのお母さんと一緒に移動する機会がありました。
私は普段、なるべくエスカレータやエレベーターを使わず階段で上り下りしているので意識したことはなかったのですが、街でエレベーターを探すとなると見つからなかったり、見つかっても遠回りをしなくてはならなかったりと、すぐそこに見えているところまで行くにも一苦労でした。
しかも、ベビーカーのお母さんの視点で見てみると、街には段差や階段が溢れています。普段はちょっとした段差や数段の階段など全く意識しませんが、ベビーカーや車椅子の方にとっては壁も同然。
視点を変えてみなければこれからも気付くことはなかったでしょう。
弁護士として依頼者の方に接するとき、ある程度客観的な立場から物事を判断する必要があります。
とはいっても、依頼者の方が何を求めているのか、何をしてもらいたいと思っているのかを依頼者の立場に立って考えてみることが大前提です。本人の立場に立ってみて初めて最良の方法が見つかるのだと思います。
依頼者の声に真摯に耳を傾け、依頼者の思いを実現するための最良の方法を追求していこうと改めて思うきっかけを与えてくれた、貴重な経験でした。
(兄弟子)