未来創造弁護士法人

横浜(本店)と藤沢(支店)にある法律事務所で日々奮闘する弁護士とスタッフが、気の向いたときや機嫌のいいときに更新する事務所日記です。

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【第12回SUC三谷会】

12回目を迎えるSUC三谷会。 今回は、主催者である私も、研究発表担当を免除されず、私が発表担当となりました。 以外と準備に時間がかかるものですね。これまで担当した皆さんの苦労がよく分かりました。

できるだけ多くの判例を取り上げて要点をご案内したつもりです。 平成21年の判例というのは、参加されている若い弁護士にとっても、「弁護士になってから」出た判例で、とても新鮮なようです。

平成21年度 重要判例研究 SUC三谷会 (担当三谷)

憲法】 4◎NHK受信料支払い請求訴訟 原告の放送を受信できる受信機を設置した者に対して原告との放送受信契約の締結および放送受信料の支払いを求め、受信機を廃止しない限り原告との放送受信契約の解約を禁止したとしても、原告の放送内容や経営活動を適切と肯認するよう強制するものではなく、放送法三二条および放送受信規約九条は、自由な意思に基づいて本件各放送受信契約を締結した被告らとの関係においては、本条により保障される思想良心の自由を侵害するものとはいえない。-NHK受信契約事件-(東京地判平21・7・28判時2053-57)

6◎集会の自由と抗議行動 公園条例の「管理のため必要があると認めるとき」とは、客観的に、その使用の目的や必要性、使用の態様などに照らした上で、これを認めた場合に生じる可能性がある公園管理上の支障の具体的な内容や程度、そのような支障を回避する方法の有無やその実現可能性の難易等の諸事情を総合的に勘案して、その使用を禁止するしか適切な方法がないような場合に限られる。公の施設を管理する被告および指定管理者は、集会の自由や表現の自由等について不当な制限につながることがないよう、当該施設の種類や規模、構造や設備等をも勘案した上、公の施設としての使命を十分達成することができるよう、万全の注意を尽くして、これを保障することができるか否かを慎重に検討し判断すべき法的義務があった。本件のように、一旦は与えた公的施設の使用承認をその直前になって取り消すようなことは、警察や関係機関による規制や警備等を実施しても、一定規模以上の混乱が生じ、本件集会等の参加者のみならず、一般の公園利用者の生命、身体等にも危険が及ぶ可能性が具体的に予想され、これらの者の生命、身体等の安全を確保するためには使用承認を取り消すしか適切な方法がないようなきわめて例外的な場合でない限り、許されない。(東京地判平21・3・24判時2046-90)

7◎建物区分所有法と憲法29条 区分所有権は、一棟の建物の一部分を構成する専有部分を目的とする所有権であり、共用部分についての共有持分や敷地利用権を伴うものでもある。したがって、区分所有権の行使は、必然的に他の区分所有者の区分所有権の行使に影響を与えるものであるから、区分所有権の行使については、他の区分所有権の行使との調整が不可欠である。区分所有建物について、老朽化等によって建替えの必要が生じたような場合に、大多数の区分所有者が建替えの意思を有していても一部の区分所有者が反対すれば建替えができないということになると、良好かつ安全な住環境の確保や敷地の有効活用の支障となるばかりか、一部の区分所有者の区分所有権の行使によって、大多数の区分所有者の区分所有権の合理的な行使が妨げられることになるから、一棟建替えの場合に区分所有者および議決権の各五分の四以上の多数で建替え決議ができる旨定めた区分所有法六二条一項は、区分所有権の上記性質に鑑みて、十分な合理性を有するものというべきである。そして、同法七〇条一項は、団地内の各建物の区分所有者および議決権の各三分の二以上の賛成があれば、団地内区分所有者および議決権の各五分の四以上の多数の賛成で団地内全建物一括建替えの決議ができるものとしているが、団地内全建物一括建替えは、団地全体として計画的に良好かつ安全な住環境を確保し、その敷地全体の効率的かつ一体的な利用を図ろうとするものであり、合理性を失うものではなく、規制の目的、必要性、内容、その規制によって制限される財産権の種類、性質および制限の程度等を比較考量して判断すれば、区分所有法七〇条は、本条に違反するものではない。(最判平21・4・23判時2045-116)

8◎即決裁判手続と憲法32条・38条 即決裁判手続は、争いがなく明白かつ軽微な事件の手続の合理化、効率化を図るものである。同手続により審判するには、被告人の有罪の陳述と被告人および弁護人の同意とを必要とし、この陳述および同意は判決の言渡しまではいつでも撤回でき、被告人には、手続に同意するか否かにつき弁護人の助言を得る機会が保障されているため、事実誤認を理由とする控訴の申立てが制限されていると解され同条違反ではない。また、即決裁判手続が、安易な虚偽の自白を誘発しやすく憲法三八条二項違反との主張は、被告人に対する手続保障の内容に照らすと所論の前提を欠く。(最判平21・7・14刑集63-6-623)⇒刑訴第2編第4章(1)・刑訴403条の2(1)・刑訴413条の2(1)

行政法】 6◎適法な出生届出がない子につき職権調査による方法で住民票の記載をなすべき義務の成否 母がその戸籍に入る子につき適法な出生届を提出していない場合において、特別区の区長が住民である当該子につき上記母の世帯に属する者として住民票の記載をしていないことが、住民基本台帳法上も国家賠償法上も違法ではないとされた事例。(最判平21・4・17民集63-4-638)⇒行訴3条(42) ◎出生した子につき住民票の記載を求める親からの申出に対し特別区の区長がした上記記載をしない旨の応答は、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらない。(最判平21・4・17民集63-4-638)⇒国賠1条(81)

8◎「優良運転者」である旨の記載の有無と免許更新処分取消訴訟における「訴えの利益」 自動車運転免許証の有効期間の更新にあたり、一般運転者として扱われ優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。(最判平21・2・27民集63-2-299)

9◎入札談合により市に生じた損害にかかる市長の賠償請求権不行使の「違法な怠る事実」該当性 将来的に二五条に基づく損害賠償請求権の行使が可能であることは、不法行為に基づく損害賠償請求権を行使しないことを正当化する理由となりえないから、地方公共団体の長が不法行為に基づく損害賠償請求権を行使しないことが、違法な怠る事実に当たる場合がある〔注 地方自治法二四二条の二〕。-尼崎市発注ストーカ炉談合住民訴訟-(最判平21・4・28判時2047-113・高裁に差戻し)⇒地自240条(2)

10◎補助職員の職務懈怠により生じた損害につき予算執行職員等が追うべき賠償責任の成否 県が職員の退職手当に係る源泉所得税を法定期限後に納付したため不納付加算税等の納付を余儀なくされた場合において、源泉所得税の納付に必要な出納長に対する払出通知が遅滞したことにつき、同払出通知に関する専決権限を有する職員に重大な過失はなく、同職員は県に対し本条〔平一八法五三改正前〕一項後段の規定による損害賠償責任を負わないとされた事例。〔旧法関係〕(最判平20・11・27判時2028-26)

11◎旧4号請求訴訟で勝訴した住民が地方公共団体に対して請求しうる弁護士報酬の額 〔本項の前身たる平一四法四改正前の旧七項にいう〕「相当と認められる額」とは、旧四号住民訴訟において住民から訴訟委任を受けた弁護士が当該訴訟のために行った活動の対価として必要かつ十分な程度として社会通念上適正妥当と認められる額をいい、その具体的な額は、当該訴訟における事案の難易、弁護士が要した労力の程度および時間、認容された額、判決の結果普通地方公共団体が回収した額、住民訴訟の性格その他諸般の事情を総合的に勘案して定められるべきである。(最判平21・4・23民集63-4-703)

12◎小学校教員が教育的指導として行う「有形力の行使」の国家賠償法上の違法性 公立小学校の教員が、女子数人を蹴るなどの悪ふざけをした二年生の男子を追いかけて捕まえ、胸元をつかんで壁に押し当て大声で叱った行為が、国家賠償法上違法とはいえないとされた事例。(最判平21・4・28民集63-4-904)

13◎公立学校教員が生徒に与えた損害につき費用負担者が賠償した場合における求償権の成否 市町村が設置する中学校の教諭がその職務を行うについて故意または過失によって違法に生徒に損害を与えた場合において、当該教諭の給料その他の給与を負担する都道府県が一条一項・本条一項に従い上記生徒に対して損害を賠償したときは、当該都道府県は、本条二項に基づき、賠償した損害の全額を当該中学校を設置する市町村に求償できる。(最判平21・10・23民集63-8-1849) ★参照条文=国賠法第3条〔賠償責任者、求償権〕 前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。

民法】 4◎担保不動産収益執行における収益にかかる給付を求める権利の帰属及び担保不動産の賃借人からの相殺 担保不動産収益執行において管理人が取得するのは、賃料債権等の担保不動産の収益に係る権利を行使する権限にとどまり、この権利自体は担保不動産の所有者に帰属する。(最判平21・7・3民集63-6-1047)⇒505条(16)・民執93条(1) ◎担保不動産の賃借人は、抵当権に基づく担保不動産収益執行の開始決定の効力が生じた後においても、抵当権設定登記の前に取得した賃貸人に対する債権を自働債権とし、賃料債権を受働債権とする相殺をもって管理人に対抗することができる。(最判平21・7・3民集63-6-1047)⇒民371条(1)・民505条(16)

5◎動産留保所有権者に対する土地所有者の明け渡し等の請求 動産(車両)の購入代金を立替払いした者が、立替金債務の担保のために動産の所有権を留保した場合において、契約上、期限の利益喪失による弁済期到来後には買主から動産の引渡しを受け、これを売却して残債務の弁済に充てることができるとされていたときは、留保所有権者は、上記弁済期到来後には、第三者の不動産上に存在してその所有権行使を妨害している動産につき、撤去義務を負う。(最判平21・3・10民集63-3-385)⇒第2編(4)・709条(12)

6◎店舗賃貸人の修繕義務不履行において賃借人が損害回避・減少措置をとらなかった場合の通常損害 事業用店舗の賃借人が賃貸人の修繕義務の不履行により当該店舗で営業することができなくなった場合には、これにより賃借人に生じた営業利益喪失の損害は本条一項の通常生ずべき損害として賃貸人にその賠償を求めることができるが、賃貸人が修繕義務を履行したとしても、賃貸店舗の老朽化のため長期にわたって賃貸借を継続しえたとは必ずしもいえず、本件店舗以外の場所でも営業ができたなどの事情がある本件の場合には、賃借人が別の場所で営業を再開する等の損害を回避または減少させる措置を何らとることなく営業利益相当の損害が発生するにまかせてその損害のすべてについて賠償を求めることは条理上認められないとし、賃借人がその措置をとることができたと解される時期以降における営業利益相当の損害のすべてについて賃貸人に賠償を請求することはできないとした事例。(最判平21・1・19民集63-1-97)⇒606条(5)

7◎譲渡禁止特約に反して債権を譲渡した債権者による特約を理由とする譲渡無効の主張 譲渡禁止特約に反して債権を譲渡した債権者は、同特約の存在を理由に譲渡の無効を主張する独自の利益を有さず、債務者に譲渡の無効を主張する意思のあることが明らかであるなど特段の事情がない限り、その無効を主張することはできない。(最判平21・3・27民集63-3-449)

8◎金融機関の預金者に対する預金口座の取引経過開示義務および預金者の共同相続人の一人による権利行使 預金者の共同相続人の一人は、他の共同相続人全員の同意がない場合であっても、共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき、被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる。(最判平21・1・22民集63-1-228)⇒645条(2)・898条(7)

13◎財産全部を相続させる遺言がある場合の遺留分侵害額算定における相続債務額の加算 相続人のうちの一人に財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合には、遺言の趣旨等から相続債務は当該相続人にすべて相続させる意思のないことが明らかであるなどの特段の事情のない限り、相続人間においては当該相続人が相続債務もすべて承継したと解され、遺留分の侵害額の算定にあたり、遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されない。(最判平21・3・24民集63-3-427)

【商法】 2◎取締役会決議を経ない重要な取引と無効の主張権者 株式会社の代表取締役が取締役会の決議を経ないで重要な業務執行に該当する取引をした場合、取締役会の決議を経ていないことを理由とする同取引の無効は、原則として会社のみが主張することができ、会社以外の者は、当該会社の取締役会が上記無効を主張する旨の決議をしているなどの特段の事情がない限り、これを主張することはできない。(最判平21・4・17民集63-4-535)

4◎会社と競業をなす者による会計帳簿等閲覧謄写許可申請と拒否事由 旧商法二九三条ノ七第二号〔本条〕は、会社の会計帳簿等の閲覧謄写を請求する株主が会社と競業をなす者であるなどの客観的事実が認められれば、会社は当該株主の具体的な意図を問わず一律にその閲覧謄写請求を拒絶できるとすることにより、会社に損害が及ぶ抽象的な危険を未然に防止しようとする趣旨の規定と解される。〔旧法関係〕(最決平21・1・15判時2031-159)

8◎保険金受取人とその相続人となるべき者が同時死亡した場合における指定受取人の相続人の範囲 指定受取人と当該指定受取人が先に死亡したとすればその相続人となるべき者とが同時に死亡した場合、その者またはその相続人は、年金共済約款にいう死亡給付金受取人の死亡時の法定相続人に当たらず、その者の相続人も順次の法定相続人に当たらない。〔旧法関係〕(最判平21・6・2判時2050-148)

【民訴法】 1◎宗教法人の所有する土地の明け渡しを求める訴えが法律上の争訟にあたらないとされた事例 宗教法人の所有する土地の明渡訴訟の争点である擯斥処分の効力の有無を判断するには、宗教上の教義ないし信仰の内容に立ち入って審理、判断することを避けられないので、本件訴えは裁判所法三条にいう「法律上の争訟」に当たらず、不適法である。(最判平21・9・15判時2058-62)⇒民訴第2編第1章(5)

8◎フルペイアウト方式によるファイナンス・リース契約における倒産解除特約の効力 いわゆるフルペイアウト方式によるファイナンス・リース契約中の、ユーザーについて民事再生手続開始の申立てがあったことを契約の解除事由とする旨の特約は、民事再生法の趣旨・目的に反するものであって無効である。(最判平20・12・16民集62-10-2561)⇒民再53条(2)

10◎販売用不動産に対する担保権消滅の可否 土地付戸建分譲を主たる事業とする再生債務者所有の販売用土地について、「再生債務者の事業の継続に欠くことができないもの」であるとして担保権消滅許可がされた事例。(東京高決平21・7・7判時2054-3)

【刑法】 1◎財産的権利等を防衛するためにした暴行と正当防衛 相手方らが、立入禁止等と記載した看板を被告人方建物に取り付けようとすることによって被告人らの当該建物に対する共有持分権や業務、名誉に対する急迫不正の侵害に及んだのに対して、被告人は、前記権利等を防衛するために相手方の胸部等を両手で突くという軽微な程度の暴行を加えたが、相手方らが以前から継続的に被告人らの前記権利等を実力で侵害する行為を繰り返しており、本件暴行は、主として財産的権利を防衛するために相手方の身体の安全を侵害したものであることを考慮しても、防衛手段としての相当性の範囲を超えるものではない。(最判平21・7・16刑集63-6-711)

3◎共謀関係の解消が否定された事例 被告人と共犯者数名が住居に侵入して強盗に及ぶことを共謀し、共犯者の一部が家人の在宅する住居に侵入した後、見張り役の共犯者が、すでに住居内に侵入していた共犯者に電話で「犯行をやめた方がよい、先に帰る」などと一方的に伝えただけで、被告人において格別それ以後の犯行を防止する措置を講ずることなく待機していた場所から見張り役らと共に離脱したにすぎず、残された共犯者らがそのまま強盗に及んだ場合には、被告人が離脱したのは強盗行為に着手する前であり、たとえ被告人も見張り役の前記電話内容を認識した上で離脱し、残された共犯者らが被告人の離脱をその後知るに至ったという事情があったとしても、当初の共謀関係が解消したということはできず、その後の共犯者らの強盗も当初の共謀に基づいて行われたものと認めるのが相当である。(最決平21・6・30刑集63-5-475)

8◎公務員退職後の私企業の顧問料の受取と事後収賄罪の成否 防衛庁調達実施本部副本部長等の職にあった者が、その在職中、装備品の製造請負契約締結等の事務を担当していた際、過去の製造請負契約に伴う過払い金の返還にあたり、相手方企業の関連会社の幹部から、過払い金額を過小に確定してほしい旨の請託を受けて職務上不正な行為をした後、まもなく防衛庁を退職して上記企業の関連会社の非常勤顧問となり、顧問料として異例の金員供与を受けた場合には、たとえ顧問の実態があったとしても、相手方から供与を受けた金員は不正な行為と対価関係があり、事後収賄罪が成立する。(最決平21・3・16刑集63-3-81)

【刑訴法】 1◎宅配便荷物のエックス線検査と検証許可状の要否 本件エックス線検査は、荷送人の依頼に基づき宅配便業者の運送過程下にある荷物について、捜査機関が、捜査目的を達成するため、荷送人や荷受人の承諾を得ることなく、これに外部からエックス線を照射して内容物の射影を観察したものであるが、その射影によって荷物の内容物の形状や材質をうかがい知ることができる上、内容物によってはその品目等を相当程度具体的に特定することも可能であって、荷送人や荷受人の内容物に対するプライバシー等を大きく侵害するものであるから、検証としての性質を有する強制処分に当たるものと解される。そして、本件エックス線検査については検証許可状の発付を得ることが可能だったのであって、検証許可状によることなくこれを行った本件エックス線検査は、違法である。(最決平21・9・28刑集63-7-868)⇒218条(3)

6◎単独犯として起訴された事件に共謀共同正犯者が存在すると思われる場合における訴因どおりの認定の許否 検察官が共謀共同正犯者の存在に言及することなく、被告人が単独で当該犯罪を行ったとの訴因で公訴を提起した場合、被告人一人の行為により犯罪構成要件のすべてが満たされたと認められるときは、審理の中で他に共謀共同正犯者が存在すると認められても、その犯罪の成否は左右されないから、裁判所は訴因どおりに犯罪事実を認定することが許される。(最決平21・7・21刑集63-6-762)

【経済法】 7◎セブンイレブン・ジャパン優越的地位の濫用事件 加盟店で廃棄された商品の原価相当額の全額が加盟者の負担となる仕組みの下で、同社が独自の基準により定める販売期限が迫っている商品について、それまでの販売価格から値引きした価格で販売する行為(「見切り販売」)の取りやめを余儀なくさせていることは、廃棄に係るデイリー商品の原価相当額の負担を軽減する機会を失わせており、不当に取引の実施について加盟者に不利益を与えている。-セブン-イレブン・ジャパン事件-(公取排除措置命令平21・6・22審決集未登載)