未来創造弁護士法人

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設問8 (7月9日検討予定)

動産の物権変動における対抗要件である「引渡」(178条)とはどのような態様があるか。占有改定による引渡は外部から認識ができないのであり、対抗要件であると考えることに不都合はないかについて検討しなさい。

Aが土地上の立木のみをBに譲渡した。Bはこれを伐採して木材とする予定であったが、すぐに伐採せずもう少し木が生長して大きくなったら伐採しようと考え、「この木はBが所有・管理している」旨の看板を立てておいた。

その後、Aはこの土地をCに売却し、Cが土地の所有権移転登記を備えた。BはCに対して、立木の所有権を対抗できる場合があるか。

3 即時取得(192条)とは何か。この規定が置かれた趣旨と、要件を簡単に説明した上で、以下の小問に答えなさい。

(1) Aの所有するカメラをCは、Aの代理人Bから購入した。ところが、後日Bには代理権がないことが判明し、CはAからカメラを返却するよう言われている。Cは、売買契約当時Bが代理権を持っていないことについて善意無過失だったのであり、このような場合にまでカメラを返さなければならないことは動産取引の安全を害するから、自分は即時取得によりカメラの所有権を取得していると主張することはできるか。

(2) Dは、Eから借り受けている万年筆を愛用しており、いつも肌身離さず使っていた。その後Dが死亡し、その子供FがDの唯一の相続人となったが、Fはこの万年筆が借り物だとは知らず、Dの所有しているものだと信じていた。この場合、Fは即時取得により万年筆の所有権を取得できるか。

(3) Gは、Hが経営する画廊においてある絵画を非常に気に入り、購入したいと考えた。Hに聞いたところ、この絵画はIの所有であるとのことだったので、GはIと交渉し、この絵画を100万円で購入した。Iは代金を受け取り、Hに対し、「代金は受けとったので、今後はこの絵画はGの所有物として画廊で管理するように」と指示し、Hは了承した。

ところが、後日この絵画はIの所有物ではなく、別人Jの所有物であることが判明した。Gは即時取得により絵画の所有権を取得できるか。

(4) LはKからビデオカメラを買ったが、Kが旅行に持って行きたいのであと1週間だけ使わせてくれというので、そのままKに預けておいた。ところがKは、これを自分のものとして再びMに売り、MもてっきりKのものだと思って買った。しかし、やはりKがもう少し使いたいというので、MもKにそのまま預けることにした。Mは即時取得によりビデオカメラの所有権を取得できるか。

(5) 即時取得を訴訟において主張する者は、結局即時取得のうちどの要件を主張、立証すればよいのか考えなさい。

   

【ヒント】

民法182~184条

最判昭和30年6月2日 民集9-7-855

最判昭和62年4月24日判例時報1243-24

最判昭和45年12月4日民集24-13-1987

最判昭和57年9月7日民集36-8-1527

最判昭和35年2月11日民集14-2-168

最判昭和41年6月9日 民集20-5-1011