第1回 バトナ研究会
未来創造弁護士法人では、トラブルの交渉による解決に力を入れています。
裁判による解決は時間とお金がかかる上、実りがあまりないからです。
交渉が上手な人と下手な人の差は、「バトナ」を上手に準備して使えているかの差です。バトナとは、Best Alternative to a Negotiated Agreement 略で、交渉が決裂しても困らないような代替案、といった意味です。
交渉の成否は、「自分のバトナ」と「相手のバトナ」の強弱で決まるのですが、弁護士(法律家)にとってのバトナとは
①裁判になった場合にどちらが勝訴するか
②認容判決が出る場合、認容額はいくらか
③解決までにどのくらいの時間がかかるか
④解決までにどれくらいの費用を負担しなければならないか
を考えることになります。
弁護士の交渉は
・この交渉条件を受け入れずに決裂すると相手はヤバいことになる(相手にバトナがないこと)
・この条件で交渉が決裂しても、こちらは対して困らない理由(こちらにバトナがあること)
を伝えることが全てです。
もっとも、人間は感情の生き物なので、バトナという理屈だけでなく、納得感や好き嫌いといった感情で条件を受け入れるかのどうかの最終判断をしています。
そこで、「誰に」「どの手段で」「どの雰囲気で」このことを伝えるかが腕の見せ所になります。
交渉力は、
①バトナの構成力
②感情の想像力
③経験
の総合力で決まります。
そこで、未来創造弁護士法人では、弁護士同士互いの交渉力を加速度的に向上させるため「バトナ研究会」を立ち上げ、各自の担当する事案をもちより、交渉の戦術を検討する検討会を毎月2回早朝に開催しています。
交渉こそ、弁護士の腕の見せ所。こうご期待ください!